Trickster社からインタビューを受けた話
初音ミクアフリカライブ実行委員会のmakotoです。
実は私、10月21日に企業からのインタビューを受けておりまして。
タンザニアのセレナホテルでtrickstar社さんからインタビュー受けてます! pic.twitter.com/TnWA26eXHk
— 初音ミク アフリカライブ 実行委員会 (@miku_africa) 2017年10月21日
最初、インタビューのお話をいただいたときは驚きましたね!
まさか企業さんからこうやって注目されるとは。
ボカロ界隈でちょっと有名になるくらいだろうと思っていたので、うれしい(*^-^*)。
もちろん、二つ返事でOK。
ダルエスサラームへ行く日取りを決めて、まずはインタビューをしてくださるTricksterさんのことを調べることに。
DMで送ってもらったURLを読み取って、あぁ、この会社か! と思い当たる節がありました。
実は以前、アフリカの「フェアトレードコーヒー」について書かれた記事を読んだことがあったのです。
その記事がこちら。
世界に誇るルワンダコーヒー!海外青年協力隊を終えてもコーヒー事業に関わり続ける現地インターン生が考えるコーヒー産業の課題と未来について | @Africa[アットアフリカ]
なんでこの記事を読んだことがあったかというと、
ボカロのフェアトレードコーヒーとか面白いんじゃないか、学生に起業とかさせてベンチャーキャピタルで資本を獲得して商売させられないかなぁっと考えていたから
なのです。
販売したらコーヒー豆が尽きてしまうくらいにボカロファンが買いつくすことだけは間違いない
と確信しています。
ちなみに、Tricksterさんはアフリカでビジネス展開している広告会社で、社長の園部さんが直々にインタビューしてくださるとのこと。
取材は@Africaという社内メディア向けの記事を作りたかったからのようです。
いろいろな方にインタビューをされていて、けっこう見ごたえのあるコンテンツになっています。
アフリカやボランティアに興味がある方にお勧めです。
さて、インタビュー当日。
1流ホテルのセレナホテルへと着て行ったのはこちらのTシャツ。
【アパレル】初音ミク×いがらしゆみこ コラボTシャツが登場! – 初音ミク公式ブログ
いがらしゆみこ先生のイラスト、かわいくて好きなんですよね。
画業50周年記念のコラボTシャツです。
にゃんこがおるのもええ感じ(*'ω'*)
この時代の少女漫画のイラストって、蕗谷虹児(ふきやこうじ)の影響を感じるんです。
どうです?
ちなみに、私は画集持ってますよ!
さて、話の寄り道はこのくらいにしておいて。
予定よりも5分速く到着しました。
タンザニア的には早く着きすぎて相手がいないのではないかと不安になりながら……
園部さんいました、やっぱり日本人!
待ち合わせ時間にきっちり会えることにクールジャパンを感じます(笑)
お互いに自己紹介をしながら、和やかに取材はスタート。
録音もどうぞどうぞ、写真もどうぞどうぞということで、何も隠すことはありません。
そうして話していたら、1時間30分、あっという間にインタビュー終了!
いやぁ、時の流れが早く感じましたね。
これも園部さんがテンポよく、理解よく、話を進めてくれたおかげです。
インタビュー記事は現在、原稿の確認作業に入っています。
クリプトンからも内容についてOKをいただきましたので、そろそろ公開されるんじゃないかな?
どんな内容かについては、公開されるまでのお楽しみということで。
基本的には、
・今までどういうことをやってきたのか
・タンザニアでの反響はどうだったか
・なぜ初音ミクを題材にして日本文化を紹介するのか
というところを話してきました。
今回インタビューを受けて感じたのは、
初音ミクを使って日本を紹介することの意義
が、簡単に共有されたなということです。
これは外務省の方とお話ししたときもそうだったのですが、
クールジャパンは日本の文化であり、その文化には普遍的な価値がある
というところの認識は広がっていると感じました。
ですが一方で、クールジャパンを発信できる人物が外交の現場にはいない
という現実があることも感じました。
それもそのはずで、
外交の現場や国際協力の舞台で活躍する人はリア充ばっかり
なんですよね。
経済産業省に「クール・ジャパン室」ができてから、はや7年経ちましたが、
クールジャパンを理解して効果的に動くことのできる官の人材が不足している
という問題がずっと続いているようなのです。
だから、日本人会の夏祭りでもミクさんのライブをすると言ったら歓迎してくれました。
自分は初音ミクのように、
日本発祥の、しかも最も新しい文化で、さらに国際的に支持されている題材を切り口にしたほうがより現在の日本を伝えることができる
と信じています。
そしてこれは、
「発展のために日本を学びたい」と思っている途上国のニーズに応じることになる
はずです。
なぜなら、
20年後には先進国で仕事の半分がなくなっている=途上国がその仕事をするようになっている
という現在進行形の国際分業体制を考えると、
現在、先進国で最先端とされている産業を20年後に途上国が担う
ことは妥当な予測だからです。
今、途上国でスマホアプリのデバッグをするという業務委託が進んでいるようです。
実際、スマホゲームの製作会社で働く友人に、出国前に、
タンザニアで業務委託とかできないだろうか
と聞かれたりしました。
日本の高校生や大学生を雇って800円の時給を支払うよりも、途上国の大卒を新卒で雇って800円の時給を支払ったほうが良い
ということなのです。
タンザニアで時給800円=時給18000シルというと、これだけで平均的な日収を超える金額になります。
1日10万シル(5000円)払えば、トップエリートが雇えます。
東大・京大卒レベルの秀才を雇って教育すれば、1年で日本語だってできるようになるでしょう。
そういう時代になったときに、どんな日本の知識が役に立つでしょうか。
少なくとも、折り紙を折れても、よさこいを踊れても、少しも役に立たないと思います。
私は先進国についての、
日本についての先行オーガナイザー(ある概念形成を役立てる先行知識を意味する教育用語)として、初音ミクのような新しい文化を教えるべき
だと思うのです。
ちなみに園部さん曰く、
途上国が好きな人はアナログな人が多いから、折り紙とかが好きなんですよ
ということ。
これは実感として納得できる!
そういう意味では、国際協力の現場にいる人が自分の個性に相談した結果として、クールジャパンの活用は広がっていないのかもしれません。
また、ミクさんという存在が、
アフリカと、アフリカに無縁な人(ミク廃!)をつなげることに貢献する
ということ、そして
アフリカの情報を日本人につなげることが大変である
ということ、つまり結果として、
ミクさんがアフリカの情報を、情報がつながりにくい人たちにつなげてくれている
という成果について共有できたなと思います。
これは、コンテンツ産業の一つとしてある、
キャラクターという新しい存在が持っている可能性の一つ
だと思います。
このあたりの認識が速やかに共有できたのは、
やっぱり園部さん自身が、またTricksterという会社自体が、
どうアフリカと日本をつなげるのかを真剣に考えて活動してこられたから
だと思います。
だからこそ、何かしら成果につながりそうである新しい取り組みとして、
私にインタビューの依頼をされたのだと思います。
成果を意識できる人は自分のこと以外も考えている人、だと思っています。
もちろん、利益に対するしたたかな計算は企業としてあると思いますが、
Trickster社のアフリカに対する情熱は嘘じゃないな
と感じたインタビューでした。
はやく記事公開されないかな~(^^♪
記事が公開されたら、twitterで報告いたしますのでお待ちあれ('ω')ノ